シニアの方で電動自転車を購入検討されている方も多いと思います。
電動自転車はシニアの方もアシスト機能でスイスイこげるのがメリットですが、重いなどデメリットもあります。
シニア向け専用の電動自転車もあり近年人気があります。
今回は、シニア向け電動自転車について詳しく解説したいと思います。
なお、電動自転車全体については「安くておすすめの電動自転車やパナソニック、ヤマハ、ブリヂストンの特徴を紹介」に詳しい解説をしています。
シニア向け電動自転車はどのような自転車か
シニア向けの電動自転車は高齢者向け電動自転車などとも呼ばれ、高齢の方、老人の方などに人気の電動自転車です。
シニア向け電動自転車を購入するにあたり、必要な機能としては以下などがあげられます。
低床フレームがシニアの方がまたぎやすい
シニア向け電動自転車の特徴として一番にあげられるのは自転車のまたぐ部分のフレームは地面に近くまたぎやすい低床フレームというフレームを採用している点です。
またぐ部分が地面に近いと足を高くあげなくてよく、簡単に乗ることができます。
足を高くあげ片足の時間が長いほど不安定になるため、転倒などをふせぐことができます。
ブリヂストンのラクットのようにまたぐ部分が地面と水平になっているような電動自転車もあり非常に配慮されたシニア向け電動自転車もあります。
ラクットの20インチの場合、地面からフレームの高さは23.5cmと低くまたぎやすいです。
また、ヤマハのPASシリーズやパナソニックのビビシリーズも比較的低床フレームになっておりシニアの方でもまたぎやすいつくりになっています。
全電動自転車のタイヤインチサイズや全長は小さいほうがおすすめ
シニアの方が乘る電動自転車であればタイヤインチサイズは小さくや全長は短いほうが乘りやすいです。
タイヤインチサイズはママチャリタイプの電動自転車であれば24インチや26インチが主流ですが、シニア向け電動自転車であれば20インチや22インチなどもあります。
重心が低いほうが安定性が増します。
これは、子乗せ付き電動自転車でも同じことがいえ、子乗せ付き電動自転車は20インチの電動自転車が主流になっています。
全長も短いほうが車体をコントロールしやすく乗りやすいです。
ヤマハのPAS SION-Uや パナソニックのビビ・SL・20、ブリヂストンのアシスタユニプレミアはタイヤインチサイズが小さく、全長も短いためおすすめです。
軽量の電動自転車が扱いやすい
シニア向け電動自転車を購入する場合、軽さも重要な選択要素です。
電動自転車は重い乗り物で、電動なしのママチャリであれば10kg台後半ですが、ママチャリタイプの電動自転車だと20kg台半ばまで重量が重くなってしまいます。
そのため、各社軽量化された電動自転車を発売しており、扱いやすくおすすめです。
具体的には、ヤマハのPAS CITY-C、パナソニックのビビ・SL、ブリヂストンのアシスタU LT(ライト)などがあります。
特にパナソニックのビビSLは20kgを切る19.6kgと電動がついていないママチャリ程度の重さまで軽量化ができています。
簡単な液晶パネルなど機能は簡易的でもよい
シニア向け電動自転車は、複雑な液晶パネルで機能がたくさんついているよりも、シンプルなほうが使いやすいです。
具体的にはパナソニックのSWなどはスイッチがオンオフだけと使いやすく余計な機能がついていません。
SWはライフステージにあわせた電動自転車ですが、全体的にコンパクトで軽いためシニアの方にも向いている電動自転車だといえます。
パナソニックSWについては「パナソニックSW カスタムパーツのチャイルドシートやリアカゴ鍵などの紹介や他の電動自転車との違いを比較」により詳しい解説をしています。
電動自転車の押し歩きアシスト
シニアになると急な坂道などで電動自転車でものぼることができないということはあるかもしれません。
これは、電動アシスト機能にはパワーの上限があり、時速10kmまでは人の力が1日対しアシスト機能は2までとなっているためです。
坂道をのぼることができない場合、電動自転車から降りて押し歩きをすると思います。
この時に役立つのがパナソニックのビビ・L・押し歩きの押し歩きモード機能です。
パナソニックにしかない機能で、ヤマハ、ブリヂストンには同様の機能の電動自転車は現状発売されていません。 坂道が多く電動自転車でも押してのぼるようなシニアの方におすすめです。
シニアの方が電動自転車を購入する時の注意点
シニアの方におすすめの電動自転車を解説してきましたが、シニアの方に限らず乗れる電動自転車を選びたいという場合もあります。
その場合の選び方としては以下に注意しましょう。
電動自転車のハンドルはセミアップハンドルがおすすめ
電動自転車のハンドルはセミアップハンドルがおすすめです。
セミアップハンドルとはグリップ部分が手前に曲がっているハンドル形状です。
毎日の買い物に向いている電動自転車のハンドルがセミアップハンドルです。
一方、オールラウンダーハンドルと呼ばれるハンドルがまっすぐになっているハンドルはシニアの方は避けたほうが無難です。
通勤通学用で利用されることが多いハンドルがオールラウンダーハンドルです。
セミアップハンドルのほうが背中が起き上がり安定して電動自転車に乗ることができます。
電動自転車にカゴは前後につけられた方がバランスがよい
電動自転車には前かごはついていることが多いです。
後ろには荷台(キャリア)はついていますが、カゴが標準搭載されている電動自転車は少なく、オプションになっています。
シニアの方が買い物など荷物をかごに入れて乗る場合は前後にカゴを設置するようにしましょう。
前かごだけだと安定感がなくなり転ぶ危険もあります。
後ろかごに荷物を入れたほうが安定性は増すため、前後にカゴを取り付け、どちらか片方のカゴを利用する場合、後ろかごを使うとシニアの方は安全に運転ができると思います。
電動自転車に乗るときはヘルメットをかぶろう
シニアの方に限らず電動自転車に乗るときにはヘルメットを着用するようにしましょう。
自転車に乗るときのヘルメットは努力義務になります。
ヘルメットをかぶることで万が一に転倒した場合でも頭部をヘルメットが守ってくれます。
電動自転車の「機能は多すぎず」でよい
シニアの方が電動自転車を購入する場合、機能は多すぎなくてもよかもしれません。
メーカー独自の多機能なパネルや機能が多いと使いこなせない可能性があります。
各メーカー多機能なグレードが高い電動自転車のほうが価格は高くなります。
シンプルな電動自転車のほうがシニアの方には使いやすいと思います。
シニア向け電動自転車を購入せずレンタルで試すのもよい
シニアの方が初めて電動自転車に乗る場合、電動自転車を購入せずレンタルで試すのも方法としてはよいと思います。
電動自転車は通常のママチャリなどよりも重く、機能も豊富なため、感覚が異なります。
そのため、シニアの方が乗りこなせるかどうか試すために電動自転車をレンタルするのもよいと思います。
レンタルは楽天市場なども行うことができ、通常の購入と同じような利用方法でレンタルが可能です。
電動自転車の金額は高いため、迷ったらレンタルも検討してみてください。
電動自転車の適正身長を確認する
電動自転車には適正身長があります。
パンフレットやホームページに各電動自転車メーカーが「140cm以上」や「146cm以上」など記載しています。
この適正身長が小さいほど、シニアの方は乗りやすいと考えてください。
筋肉量が落ちているシニアの方が適正身長ぎりぎりの車種を利用すると乗りこなすのに一苦労かもしれません。
適正身長が小さく重量が軽い電動自転車のほうが小回りがきき乗りやすいと思います。
電動自転車のバッテリーの大きさを考える
電動自転車の重量の大きい部分にバッテリーがあります。
バッテリーは容量が大きいほど、一度の充電で走行できる走行距離が長くなります。
しかしながら、バッテリーが大きいと車体全体の重量が重くなりトレードオフのところがあります。
シニアの方で
とにかく軽い電動自転車が欲しいということであればバッテリーが小さい電動自転車を選んでみるのも方法です。
自転車が危険だと思ったら電動アシスト付き三輪車がおすすめ
シニアの方で電動自転車が重たく、乗りこなすのが危険と感じた場合、電動アシスト付き三輪車に切り替えるのがおすすめです。
三輪車のため、転倒の可能性も非常に低くなり、重量も気にすることが極端に減ります。
電動アシスト付き三輪車は自転車と感覚が異なるため、最初乗ると違和感がありますが、乗りこなすと非常に便利で安定しています。
シニアの方で電動自転車に不安を覚えたら電動アシスト付き三輪車を検討ください。
おすすめのシニア向け電動自転車の比較
シニア向けの電動自転車ですが、以下車種が代表的で機能性が高い車種でおすすめです。
主な機能としては以下です。
メーカー | 自転車名 | タイヤインチサイズ | 適正身長 | 重量 | 最大走行距離目安 |
---|---|---|---|---|---|
あさひ | エナシスライフ | 20インチ | 135cm以上 | 23.5kg | 80km |
ヤマハ | PAS SION-U | 20インチ | 133cm以上 | 21.5kg | 71km |
ヤマハ | PAS SION-U | 24インチ | 133cm以上 | 22.5kg | 76km |
パナソニック | ビビ・SL・20 | 20インチ | 136cm以上 | 19.6kg | 50km |
パナソニック | ビビ・SL・24 | 24インチ | 136cm以上 | 19.9kg | 57km |
ブリヂストン | ラクット20 | 20インチ | 128cm以上 | 25.2kg | 110km |
ブリヂストン | ラクット24 | 24インチ | 130cm以上 | 26.8kg | 110km |
あさひ エナシスライフ
サイクルベースあさひのエナシスライフはあさひオリジナルの電動自転車シリーズです。
エナシスシリーズはさまざまな目的に応じた電動自転車を販売していますが、シニア向けの電動自転車です。
特徴としては、プライベートブランドらしく価格を抑えているだけではなく、液晶パネルスイッチにUSBポートがついており、スマホの充電などができます。
あさひは65歳以上で運転免許の自主返納した方に対し、電動自転車等を購入するとキャンペーンで割引を行うなど、シニア向けの施策を実施しています。
インターネットで購入し、あさひの店舗で受け取りをするなどもできるため便利です。
サイクルベースあさひのエナシスシリーズについては「サイクルベースあさひでの電動自転車の選び方 エナシスやアウトレット、分割払いの対応など」により詳しい解説をしています。
ヤマハ PAS SION-U
ヤマハのPAS SION-Uは必ずしもシニア向けではありませんが、シニアの方が非常に使いやすい設計の電動自転車です。
スタンドが軽い軽量かるっこスタンドやまたぎやすい低床フレームの採用など筋肉量が落ちたシニアの方でも乗りやすい設計です。
また、アシスト機能が多くの電動自転車では3種類のモードですが、SION-Uはよりシンプルに2種類「強」「弱」のみとシニアの方でも使いやすい設計です。
太めのタイヤも安定して乗れるポイントです。
筋肉量が落ちて普通のママチャリ型電動自転車は重くて怖いという方におすすめの電動自転車です。
ヤマハの電動自転車については「ヤマハの電動自転車を詳しく解説 車種の違いやパナソニック、ブリヂストンとの比較も」により詳しい解説をしています。
ヤマハ PAS SION-Uにより詳しい解説をしています。
パナソニック ビビ・SL
パナソニックのビビ・SLは軽さがうりのシニア向け電動自転車です。
特徴としては、なんといっても軽さで20インチのビビ・SL・20は重量が19.6kgと電動なしのママチャリ程度に軽いです。
軽さを求めているため、バッテリー容量も小さくなっており、8.0Ahとなっています。
そのため、こまめな充電が必要ですが、気にならない方で軽さを求めているシニアの方であればおすすめです。
パナソニックの電動自転車については「パナソニックの電動自転車の魅力 バッテリーの診断方法やおすすめの車種なども紹介」により詳しい解説をしています。
ブリヂストン ラクット20/24
ブリヂストンのラクット20インチ、24インチはブリヂストンのノウハウがつまった電動自転車です。
具体的には、低床フレームでもまたぐ部分が地面と平行になっており、20インチんお場合、地面から23,5cmの部分にフレームがあるという非常にまたぎやすい設計になっています。
そのほか、ブリヂストンの電動自転車らしい特徴もあり、両輪駆動、走りながら自動充電、モーターブレーキなどのブリヂストンの電動自転車ならではの機能も搭載されています。
また、自転車のチェーン部分が鉄のチェーンではなくカーボン製のベルトドライブを採用しており、さびなく、チェーン外れの心配もないなどシニアに優しい電動自転車です。
ブリヂストンの電動自転車については「ブリヂストンの電動自転車を詳しく解説 比較や独自機能、バッテリーの寿命等ついて」により詳しい解説をしています。
シニア向け電動自転車の選び方 比較や人気のおすすめ軽くて転びにくい電動自転車など紹介のまとめ
シニアの方で電動自転車を購入しようとするときに車種が多く、どの車種を選んだらよいか迷うと思います。
シニア向け電動自転車の特徴は、フレームのまたぐ部分が地面に近くまたぎやすい低床フレームやタイヤインチサイズや全長が短い軽くて小回りがきく電動自転車です。
また、液晶パネルがシンプルな自転車や機能を抑えている自転車が人気です。
シニア向け電動自転車以外でもシニアの方が電動自転車を選ぶときはハンドルはセミアップハンドルを選び、カゴは前後につけられるのであれば前後につけることをおすすめします。
また、シニアにかぎらずヘルメットを着用することをおすすめします。
電動自転車が重く危険で不安と感じたら電動アシスト付き三輪車もおすすめです。
これら点に注意してシニアの方向け電動自転車を探してみてください。