電動自転車の中でも近年人気のカテゴリは折りたたみ電動自転車です。
折りたたみ電動自転車は軽量かつ持ち運びができるのが特徴で、大手電動自転車メーカーよりもブランドがある自転車メーカーやベンチャー企業が参入している自転車業界の中でもおもしろいカテゴリの自転車です。
今回は折りたたみ電動自転車について詳しく解説したいと思います。
折りたたみ電動自転車とは
折りたたみ電動自転車は他にもさまざまな呼ばれ方をしています。
スポーティな電動自転車をeバイクとよび、折りたたみ電動自転車もeバイクと呼ばれることが多いです。
また、電動ミニチャリや電動小径車と呼ばれることもあります。
特徴としては、折りたためることでコンパクトにまとまり、持ち運びが便利になります。
特に車につめたり、輪行袋に入れて電車移動もできます。
軽量さも特徴の一つで10kg前半と軽い車種も多く、輪行の手助けになります。
また、デザイン性が高い車種も多く、異動手段ではなく、乗ることを目的とし、楽しめる電動自転車だといえます。
大手自転車ではパナソニックのみが参入
日本の大手電動自転車メーカーはヤマハ、パナソニック、ブリヂストンとありますが、折りたたみ電動自転車を発売しているメーカーはパナソニックのみです。
パナソニックのオフタイムは比較的スポーティな折りたたみ電動自転車として発売されており、長距離走行でも疲れにくいワイドサドルや外装7段変速ギアを採用しています。
前輪18インチ、後輪20インチと変速的でコンパクトに折りたためます。
オプションで泥除けや前かごの設置もできることから、走るための電動自転車だけではなく、街乗りなどにも対応できる折りたたみ電動自転車だといえます。
ベンチャーや自転車メーカーによる折りたたみ電動自転車
折りたたみ電動自転車は日本の大手電動自転車メーカーではパナソニックのみですが、日本内外さまざまなメーカーが折りたたみ電動自転車を販売しています。
代表的な自転車メーカーとしては以下などがあります。
ジック
ジックは、もともとは自動車ブランドのパテントを利用した自転車メーカーというイメージでしたが、近年は折りたたみ電動自転車を中心とした自転車メーカーとして活躍しています。
トランスモバイリー
ジックの代表的な折りたたみ電動自転車のトランスモバイリーです。
バッテリーの装着が簡単にでき、かつ軽量なため、電動自転車ではないかのようなストレスフルな折りたたみ電動自転車です。
軽量さは日本の折りたたみ電動自転車の中でもトップレベルで14インチのトランスもモバイリーネクスト140は重量が11.3kgと一般の折りたたみ自転車並みの軽量化ができています。
そのほか、16インチ、20インチなどのシリーズがありどれも軽量さが魅力の折りたたみ電動自転車です。
ハリークイン
ハリークインは日本でジックが販売しているイギリスの自転車ブランドです。
当初は、電動なしの折りたたみ自転車を中心に販売していましたが、現在メインは折りたたみ電動自転車の「Harry Quinn PORTABLE E-BIKE(AL-FDB160E)」です。
14.3kgと軽いだけではなく、コンセプトは「乗る・転がす・運ぶ」というコンセプトの電動自転車です。
「乘る」は一度の充電で走行できる走行距離が80kmと折りたたみ自転車として長距離を走る能力を示しています。
「転がる」は折りたたんだ後、後ろキャリアで自立し、かつキャリアのタイヤがついており、折りたたんだ状態でコロコロとキャリーバックを運ぶように転がすことができます。
「運ぶ」は14.3kgと軽量化できており、車への積み込みなどが簡単にできるとう点です。
デイトナ
デイトナはバイクのパーツなどのメーカーですが、折りたたみ電動自転車にも力を入れているメーカーです。
特徴としては、バッテリーが後ろキャリア箇所にレザーバックの中に入っており、一見電動自転車には見えないおしゃれなフォルムになっています。
折りたたみ電動自転車のほか、クロスバイク、ミニベロの電動自転車も発売しています。
デイトナの折りたたみ電動自転車は現在2車種販売しており、DE01とDE01Xがあります。
グレードの高いDE01Xは外装10段変速ギアや油圧式のディスクブレーキなど走るための高機能自転車となっています。
走るだけではなく、デザイン性でも折りたたみ電動自転車を探したいという方はおすすめです。
ブロンプトン
ブロンプトンは世界的な折りたたみ自転車メーカーです。
イギリスの自転車メーカーでオーダーメイドのカスタマイズ性など高い品質と評価を受けている折りたたみ自転車です。
ブロンプトンも折りたたみ電動自転車を製造していますが、2023年時点では日本向けの仕様での折りたたみ電動自転車は販売していません。
折りたたみ電動自転車を購入する時のポイント
折りたたみ電動自転車を購入する時にはいくつか注意すべきポイントがあります。
これらポイントをおさえることで失敗しない電動自転車選びができると思います。
折りたたみ自転車の価格や安さと機能性を比較する
折りたたみ電動自転車は大手電動自転車メーカーの中ではパナソニックのみの販売です。
そのため、ベンチャー系電動自転車メーカーや高付加価値を提供している自転車メーカーなどが製造販売している車種が多いのが特徴です。
一方で価格を抑えた低価格折りたたみ電動自転車もあります。
格安で販売されているため、魅力ですが、購入前に確認すべき事項があります。
具体的には、バッテリー容量と一度の充電で走行できる走行距離です。
折りたたみ電動自転車は全体的にバッテリー容量が小さいですが、格安折りたたみ電動自転車は特にバッテリー容量が小さいことがあります。
そのほか、重量が重いこともあるため、格安折りたたみ電動自転車を購入する時には確認しておきましょう。
また、電動なしの折りたたみ自転車に電動アシスト機能を取り付けたという車種も多いため、変速ギアやブレーキ、なども事前にチェックすることをおすすめします。
機能性やデザインを比較したうえで、折りたたみ電動自転車が魅力的であればコストパフォーマンスが高い電動折りたたみ自転車だと思うのでおすすめだと思います。
フル電動自転車に気を付ける
折りたたみ電動自転車を購入する時に一番気にする必要がある点としては、購入検討している折りたたみ電動自転車がフル電動自転車ではないかという点です。
フル電動自転車はモペットとも呼ばれ、機能性が高すぎるため日本の法律で公道を走行できない電動自転車です。
ウインカーやナンバーフレート、免許証など条件がそろっていれば原付バイクと同じように公道で走行はできます。
しかしながら、一見折りたたみ自転車と同じように販売されているため、フル伝度自転車と気が付きにくい場合もあります。
特にインターネット通販では、格安折りたたみ電動自転車で数多く販売されており、売れ筋自転車でもあります。
しかしながら、日本の公道では走行できませんが、私有地や工場、大規模なイベントなどで活用される事例もあり、用途に応じては新しく面白い自転車です。
モペットやフル電動自転車については「フル電動自転車やモペットとは 電動自転車との違いや見分け方や選び方 公道で走るための方法など」に詳しい解説をしています。
電車に乗せるなら輪行袋を必ず購入する
自転車は電車に持ち込みができますが、輪行袋という自転車を収納すための袋にいれないと基本的には電車内に持ち込みができません。
折りたたみ電動自転車の魅力は軽量さとコンパクトに折りたたみができることでの持ち運び性です。
そのため、電車に折りたたみ電動自転車を持ち込み、旅行先などで乗りたいなどもあると思います。
そのために事前に輪行袋を購入しておき、いつでも折りたたみ電動自転車が乘れるようにしておくと安心でしょう。
中古で折りたたみ電動自転車を購入する時のポイント
折りたたみ自転車を購入する時に少しでも安く購入したいと思うのは当然だと思います。
折りたたみ電動自転車は通常のママチャリやスポーツバイクなどと比較すると同じ価格帯だとフレームが細く、耐久性、剛性で劣る部分はあると思います。
そのため、中古で折りたたみ電動自転車を購入する場合、事前に劣化具合、利用具合などを確認しておく必要があります。
特に注意したい点としては、バッテリーの劣化具合です。
折りたたみ電動自転車の場合、バッテリーがもともと小さいため、通常の電動自転車よりも充電回数が多いことが想定されます。
そのため、バッテリーの劣化が激しく充電しても長距離乗ることができないなどの支障があるかもしません。
中古自体の電動折りたたみ自転車はインターネット通販などでも購入は可能なため、上記点には注意しましょう。
必要に応じては折りたたみ電動自転車をレンタルする
折りたたみ電動自転車の購入を検討しているが価格などで購入に踏み切れないという場合、最初はレンタルを試してみるというのも方法です。
電動自転車のレンタルはインターネットを中心に展開されており、格安で借りることができます。
折りたたみ電動自転車にカゴが必要か確認する
折りたたみ電動自転車を購入する場合、事前に購入する目的を確認しましょう。
「折りたたむことで小さくまとまり、邪魔にならず、毎日の買い物に便利」などの場合は注意しましょう。
理由としては、折りたたみ電動自転車の多くは前かごがついておらず買い物には不便です。
前かごは後付けができるため、買い物に前かごを付けた折りたたみ電動自転車で通うということは可能です。
しかしながら、前かごを後付けで設置すると折りたたみ電動自転車の折りたたみが初期段階のようにできず、小さくまとめられない可能性があります。
そのため、「折りたたむことで小さくまとまり、邪魔にならず、毎日の買い物に便利」という場合、前かごの有無含めて検討してから購入しましょう。
ママチャリ型折りたたみ電動自転車も販売している
折りたたみ電動自転車の目的がママチャリ型電動自転車では大きく、折りたたみがしたいということであれば、ママチャリ型折りたたみ電動自転車があります。
ママチャリ型折りたたみ電動自転車はインターネット通販で販売されています。
物流費用が上がっている昨今、インターネット自転車販売店もできる限り送料を抑えたいという要望があります。
そのため、うみだされたのがママチャリ型折りたたみ電動自転車です。
ママチャリでもあるため、毎日の買い物などにも利用しやすく優しいつくりになっています。
折りたたみ電動自転車の人気ランキング
折りたたみ電動自転車の人気ランキングです。
楽天市場などで売れている自転車をランキング形式で紹介しています。
erway-a0
erway-a0は一度の充電で走行できる走行距離がボトルバッテリーを利用すると110kmと長距離走行可能な電動自転車です。
ボトルバッテリーを別途購入するとバッテリーが2つあり走行距離を延ばすことができます。
また、外装7段変速ギア、5段階アシスト機能と他社にはなかなかない独自の機能性を保有しています。
他の方とは少し違う折りたたみ電動自転車が欲しいという方におすすめです。
21テクノロジー
21テクノロジーは折りたたみに強い自転車メーカーのママチャリ型折りたたみ電動自転車です。
特徴はママチャリ型という点でタイヤインチサイズが26インチと大きいです。
一般的な折りたたみ電動自転車は20インチが多く、ママチャリとして乗ることができます。
折りたたみ機能があることで輸送がコンパクトになりインターネット通販で安く購入することが可能です。
一度の充電で走行できる走行距離が35kmと短いのが欠点と90%組み立ての状態で配送されるため、購入者自身で電動自転車の組み立てが必要です。
ブレーキの調整も必要なため、可能であれば最寄りの自転車店などで組み立て作業を行ってもらうようにしましょう。
SAMEBIKE セームバイク
SAMEBAIKEはクラウドファンディングからうまれた折りたたみ電動自転車です。
ポイントはブレーキが制御力高いディスクブレーキを採用している点や外装7段変速ギアなどある程度スピードを出して走ることを前提に設計されている点です。
benelli miniFold16 DIRT 16インチ
benelli miniFold16 DIRTは16インチの折りたたみ電動自転車です。
特徴としては、16インチと小さめのタイヤが特徴的で20kgをきる19.5kgと軽量です。
リアサスペンションややや太めのタイヤなどデコボコした道でも安定して走ることができる街乗り用電動自転車だといえます。
内装3段変速ギアとしっかしりとしたつくりになっており、小さいタイヤの折りたたみ電動自転車が欲しいという方におすすめです。
e-bike FAT-01
FAT-01はタイヤが太いファットバイクタイプの折りたたみ電動自転車です。
幅が9cmある太いタイヤがかっこよさを演出しています。
バッテリー容量も10.4Ahで一度の充電で走行できる走行距離が50kmと価格や機能に対し距離も走れるのが特徴だといえます。
街乗りのファットバイクで折りたたみ電動自転車が欲しいというかたにおすすめです。
電動ファットバイクについては「電動ファットバイクの選び方」により詳しい解説をしています。
折りたたみ電動自転車の選び方 軽さやインチサイズ、メーカーの解説、おすすめのおしゃれな電動おりたたみ自転車などのまとめ
電動自転車の中でも個性的なのが折りたたみ電動自転車です。
折りたたみ電動自転車はeバイクとも呼ばれ、日本の大手電動自転車メーカーではパナソニックのみが参入しており、オフタイムを販売しています。
そのほか電動自転車メーカーでは、ジックがトランスモバイリーやハリークインを販売しているほか、デイトナも折りたたみ電動自転車を販売しています。
また、ブロンプトンは日本では未発売ですが、折りたたみ電動自転車を販売しています。
折りたたみ電動自転車の選び方としては、価格と機能性を比較するほか、フル電動自転車という公道で走ることができない電動自転車に注意する必要があります。
また、電車などで持ち運びする場合、輪行袋を利用する必要があります。
予算によっては、中古で折りたたみ電動自転車を購入することやレンタルするという方法もあります。
また、折りたたみ電動自転車には必要に応じて、前かごや泥除けなどのパーツを後付けする必要があり、設置することで折りたたみが小さくまとまらない可能性もあります。
これら点に注意して折りたたみ電動自転車を購入してみてくださいね。